A Scabal initiative to promote a tailor-made lifestyle

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違いが生まれる
ビスポーク・プレゼンテーション:最後のタッチ
スキャバルでは当初から、定評ある洗練された生地のパッケージングと”バンチ”を独自にデザイン・製造することを誇りにしてきました。高品質と本物志向を保証するクラフツマンからこの技術について聞きました。
「バンチ」の原点
既製服が登場する以前のスキャバル草創期には、英国紳士は必ず彼のテーラーに行き洋服を作りました。テーラーは顧客に見せるさまざまな生地が必要で、ショールームにはあらかじめ着分にカットして生地をたくさん用意していました。
テーラーは生地をお客の肩から掛けて好みの生地を選ぶお手伝いをしたことでしょう。「厄介で高くつく作業」とスキャバルの創設者(当時の会長)であるOtto Hertz(オットー・ハーツ氏)は結論付けました。その解決策が「バンチ」 でした。サンプルブックに様々な生地を幅広く集めることにより、スキャバルは以前よりかなり多くのデザインと品質を提供することができるようになりました。
このシステムの導入依頼、スキャバルは社内でこの「バンチ」を製作する部署を置いています。人と技術への投資により、スキャバルはプロセスの高度化を進め、独自の作業スペースと設備に誇りを持つようになりました。
保証された品質、最新の技術、仕事への愛情とこだわり。ほぼ1世紀にわたり職人が磨き上げてきた専門性の完璧な集約。ワーク・スペースで彼らは裁断、糊付け、パッケージング、印刷、その他たくさんの作業を行います。スキャバルの最高級生地コレクションを美しく際立たせパッケージする、スペシャル・ギフトボックスも社内でデザインされ作られています。
導入された特殊機械は長年にわたり素晴らしい働きをしています。「25年前に250万旧フラン(€65,000相当)で最初の機械を購入しました」。プロダクション・マネージャーのBertrand De Baereは言います。「当時、Hertz氏は機械に大変関心を持っていました。1991年以来、非常にクリエイティブな J. P. Thissen (ティッセン氏) と緊密に協力してきました。現在スキャバル社のCEOを務める、彼の息子 Gregor (グレゴー氏) は品質と性能にとことんこだわり、私達は設備を改良する将来計画につてよく話し合います。」

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勤続25年といえども、Bertrand氏はスキャバルの最古参ではありません。彼はBespokenの記者をスキャバル本社からほんの数メートルにある2000㎡の作業場兼在庫室に案内してくれました。
Bespoken: スキャバルでのあなた方の仕事は、お客様のどのようなニーズに対応しているのでしょうか?
Bertrand De Baere: 主にスキャバル製品の核となる価値、個性化、品質、職人の熟練した技を反映するパッケージングとバンチをお客様に提供すること。そして、技術と技能がプロセスの中核をなす所で伝統と現代性が融合するサービスを提供するということです。
Bespoken: あなたの職業の定義づけるとしたら?
私の仕事は経営と原則という2つの原則に基づいています。人員、機械、時間や品質の管理。理想の経営を実行し、全世界の顧客ニーズに対応する新技術の研究。新しいデザインコンセプトを追求しながら、常に品質を追及すること。
生産サイクルはどのように進められるのですか?
着分の生地を入れるプレゼンテーション・ボックスの制作を例にとってみましょう。製造の前に設計段階があります。ケース類の90%がJ. P. Thissen (J・P・ティッセン氏) のアイデアから生まれますが、生地部門兼販売・マーケティング部門長である、Michael Day (マイケル・デイ氏) が彼を補佐します。正確な説明に従って、指定の寸法で指定材料を使用した原型が出来上がります。素材は皮革、ベルベット、あるいは非常に高級感のある雰囲気と手触りが魅力のPellaqなど。これはニューヨーク発の100%リサイクル可能な素材です。原型を作るまでにインターネットでリサーチし、自社ファイルも参照して完璧な組み合わせを考えます。必要に応じて写真撮影し、”Diamond Chip” (ダイアモンド・チップ)や “Vicuna”(ビキューナ)など超高級生地を箱の中に入れることもあります。次に、作業場で最初の試作品を作ります。原型が承認されれば、生産スタートします。
FACTS & FIGURES
一日に平均250冊のバンチ、毎年数千箱の生地ボックスが生産される
作業スペースでは13名の正社員が働く
夏季に4~5名の季節労働者を雇う
生地サンプル「バンチ」を綴るのに必要な、木材裁断を行う大工を一人雇う
作業場の広さは1000㎡、在庫室も1000㎡
1日7000枚のラベルを生地サンプルに手作業で貼る
一つのバンチは30~40枚の生地サンプルから成る
特別なプレゼンテーション・ボックスの製作には通常5~10日かかる
1つのバンチの製作は15以上の工程を経る
年2回、バンチは全世界に配布される

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羊からショップへ
毛の中にある貴重なもの
超高級品の新作を生み出すには、本物の専門知識と強いこだわりが必要です。しかし、スキャバルは秋冬コレクションでそれを実行したばかり。スキャバルグループ会長J.P. Thissen氏に聞きます。
世界初
紡績の専門家と連携し、スキャバルは新シーズンに向けて究極の生地を開発しました。世界で初めてのウーステッドスパン・ピュア・ビキューナのスーツ地です。
「我々のビジネスには情緒的な面と商業的な面がありますが、ビキューナは明らかに情緒的な側に立っています」。と、会長でありスキャバルの伝統の価値観を守り続けるJ.P. Thissen氏は語ります。「ビキューナは世界に現存する最上級の天然繊維であり、我々のウーステッド・スパン・ピュア・ビキューナのスーツ地は世界で初めて作られたものです。この新しい生地はまさに魔法のような、本当に目の肥えた方のための贅沢な生地なのです」
短くふわふわしたビキューナの毛を熟練した手でより分け、ハイテクを駆使した梳毛紡績の過程を経るのに充分な長さの毛だけを選びます。
「その結果、ゆったりとした優雅なドレープの、驚くほど柔らかくなめらかな生地が生まれました。限定数しか生産することができない、この神秘的な生地は世界の超一流テーラーに供給されるのです。」
ビキューナ: 最上級の獣毛
インカ帝国の王族が珍重したビキューナは、そのフリースの柔らかさで常に追い求められ続けました。おとなしく首の長い南米産のビキューナは、アンデス高地に生息するラクダ科の動物です。中空の空気を含んだフリースを刈り、洗浄して、手で乾かします。乱獲により危うく絶滅しそうになりましたが、保護活動のおかげで生息数が増えました。現在、約15万頭が生存し、主にペルーで発見されています。
カシミアの復活
もうひとつの高級コレクションの新作 “Dreamline” (ドリームライン)は、ウーステッド・スパン・ピュア・カシミアのスーツ地。
なめらかで柔らかく高級感のあるカシミアは多くの点でビキューナに似ていますが、ビキューナに比べ繊維が長く、少し扱いやすいといえます。残念なことに、カシミアは国際市場で不正に模倣表示されてきたため、多くの目利きバイヤー達が敬遠するようになりました。
「我々のウーステッド・スパン・ピュア・カシミアはこの高貴な繊維の信頼を復活させ、高級品の愛好家を呼び戻す良い機会になります」とティッセン氏は言います。
「”Dreamline” は最新鋭の紡績技術で生産され、ドレープが美しく仕立てやすい。約30種類の異なるデザインをご用意しました。」
常に特別な何かを求めて
革新的なトリオを完成させるのが、”Four Seasons” (フォーシーズンズ)。280グラムでスーパー120’sウールを使った一年中着用可能なスーツ地です。
「スキャバルはその研究でもよく知られています。」とティッセン氏。「”Four Seasons”はその良い例です。」
(写真) ペルーでのビキューナ繊維の選別作業

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「我々のビジネスには情緒的な面と商業的な面があるが、ビキューナは明らかに情緒的な側だ。」
「夏のエアコン、冬のセントラルヒーティングの普及により、年中着られるスーツへの需要が生まれました。我々の勘が正しかったことがわかりました。ビジネスシーンやフォーマルな機会では白やベージュではなくミディアム~ダークな色合いが好まれます。ダークカラーは権威を感じさせるのです。」
英国ハダースフィールドにあるスキャバルの織工場で生産される “Four Seasons” は、最新のトレンドを反映したバラエティに富む色合いとデザインの生地が80種類以上あります。色はすべてミディアム~ダーク調。
エコ・フレンドリーなウールも “Four Seasons” の特徴です。ヤーンは除草剤、殺虫剤、人工肥料を使わない土地で育てられた羊からとれる天然ウールから作られたもの。羊は、動物自身と環境に配慮して小さな群れで飼育されています。
このようにして取れるウールの量は比較的少ないですが、この方法は動物愛護と環境保全を強く意識したものです。
「また、生地には特別な仕上げを施しています。」とThissen氏は明かす。「最新鋭の銀イオンテクノロジーで銀のナノ粒子を生地に練り込み、清潔さ、新鮮さ、ドライクリーニング耐性を高めています。」
[写真:上] ビキューナを捕らえて毛を刈る「チャック・セレモニー」。2000人の現地農民が参加して2年に1度おこなわれる。スペインによる征服以前から行われているこの儀式では、人の輪を作って草を食むビキューナを集め、じょうご型の柵に追い込む。そこでビキューナは毛刈りされた後、放される。
[写真:右下] スキャバルグループ会長J.P. Thissen氏

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[写真] “Dreamline”コレクション:100%ウーステッド・スパン・カシミアのスーツ地

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あなたのようにユニーク
シャツをあなたに
今シーズンの革新の一つは間違いなく、”made-to-measure(誂えの)”シャツ
伝統の芸術的な技術と結びついた最高級生地を想像してみて下さい。
そして、このクラフツマンシップをアクセサリーに息づかせるとスキャバルの MADE-TO-MEASUREシャツが出来上ります。
[写真] スキャバルのシャツ専用の、ユニークな”made-to-measure”シャツディスプレイ

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トスカーナ南部の山中に、大量生産とはかけ離れた卓越の中心があります。時が止まってしまったかのような環境の中、60人の作業者がひとつの目的 - 最高品質の追求 - のために日々励んでいます。彼等の使命?それは究極の made-to-measureシャツを作ること。
最高級ヨーロッパ製生地
スキャバルがそんな有力パートナーを選んだのは大して驚くことではありません。2社は、クラフツマンシップ、最高級生地、個性化、ノウハウといった、たくさんの価値観を共有しているのです。スキャバルの販売・商品担当取締役であるOlivier Vander Slock (オリヴィエ・ヴァンダー・スロック)氏は熱く語ります。「我々の made-to-measureシャツをスーツと同等の品質にする必要があったため、数ヶ月に及ぶ調査の末、このイタリアの工房と提携することに決めました。この工房はエジプト綿やシーアイランドコットン、最高級リネンなどの高級生地を専門としています。」
製品担当取締役のMatthias Rollmann (マティアス・ロールマン)氏は付け加えます。「あの工房では最高に洗練された生地を扱っています。La Perla (ラペルラ)などの高級ブランドも得意先に持っています。伝統技術と融合した最高級生地を想像して下さい。このクラフツマンシップをアクセサリーに息づかせるとスキャバルの made-to-measureシャツになるのです。」
ユニークなカット
事実、多くのメーカーが独自の made-to-measureシャツを自慢しますが、完成の域に達したと言い切れるメーカーはほとんどありません。しかし、スキャバルには可能です。Rollmann氏によれば、「スタイリングとカットは大量生産品とは明らかに違い、他社のmade-to-measureシャツとも異なります。」アームホールは小さめ、体にぴったり沿ってカットされ、袖もミリ単位で採寸します。その結果、カットはスキャバルのスーツと同様に素晴らしく、スタイルと着心地を完璧なまでに両立させています。
ビスポークの基本思想
生地の品質とその正確な裁断に加え、様々な仕上げの手法がユニークなシャツ作りに貢献しています。スキャバルカラーで個性を出したテール、3種類のボタンホール、7種類の襟(白襟に白カフスもあり)、
シャツ地と共布のハンカチ、イニシャルの刺繍、右腕と左腕で異なる袖丈とカフスサイズ。そして、忘れてはならない最重要点は、約300種の生地が常に用意されている事です。
迅速なプロセス
スキャバルのmade-to-measure(誂えの)シャツをお求めいただくなら、厳選された販売ルートから選択していただけます。「このシャツを市場に送り出す販売店の数はできるだけ限定したかった。」とOlivier Vander Slock氏は説明します。「選りすぐりのお客様のためだけにご用意した高級品のため、必要なことでした。このような理由から、年間の出店数は15店舗を超えないよう計画しています。」
「店頭では、このシャツの展示に我々がどれだけ心を配っているかおわかりいただけると思います。」Vander Slock氏は付け加えます。「テーラーで使われるダミー(マネキン)を使った高級感あふれる斬新なディスプレーを創りました。ディスプレーされるシャツは最高に輝きます。」
スキャバルのmade-to-measureシャツは「試着シャツ」をベースにした正確な採寸によってフィッティングします。この方法により、お客様は自分の好みを明確に表現することができ、可能な限り快適な着心地のシャツをお作りすることができるのです。」
こだわりの強いお客様もスキャバルのmade-to-measureシャツのサービスには満足していただけることと思います。ご注文から約4週間で、証明書を付きで店頭に届きます。
着る人の個性に合ったユニークさが保証されるシャツです。
スキャバルのmade-to-measureシャツ:€200~€400(小売価格)
シャツのお手入れ
1950年代、ワイシャツはできるだけ長く着られるように糊付けをしていました。洗濯機の登場により、毎日シャツを洗濯することが可能になり、糊付けの必要がなくなりました。生地の痛みを防止するため、洗濯前にシャツを枕カバーに入れ、裏返すのがよいとされました。しかし、今ではどちらも必要ありません。高級シャツは特別な処理をしなくても、毎週洗濯して、最初の染みが目立つようになるまで、5~6年は着られます。しかし、洗濯表示を守ることは大切です。
乾ききっていないうちに物干しから外すとアイロンがけが楽にできます。充分に乾いていたら霧吹きで湿らせ、ビニール袋に入れて30分置いて下さい。
まず袖からアイロンがけをはじめ、袖まくらを使うのがベスト。袖の中間部分から始めてカフスで終わらせます。次にシャツをアイロン台に裏を上にして置き、折目に注意しながらアイロンをかけます。反対側も同様に。そして、衿先から中心に向けてシワを作らないようにかけます。裏返してもう一度かけ、その後衿芯を入れます。最後にボタンに注意しながら前身ごろをかけます。アイロンをかけ終わったシャツはハンガーに吊るすのがよいでしょう。
[写真] アイロン前にシャツを湿らせる

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スキャバル・グループ
メイド・イン・スキャバル
1980年代後半にスキャバルがTailor Hoff (テーラー・ホフ)の過半数株式を取得した頃、産業を東欧や極東に移転させる話はほとんどありませんでした。しかし、ここ10年の間に状況は急変しました。西ヨーロッパの製造業はますます低迷するように見えます。しかし、スキャバルは低コストの誘惑に屈し、海外生産に移行することはありませんでした。
(写真)ザールブリュッケンのTailor Hoff

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歴史的な絆だけでなく、品質保証、市場の近さ、蓄積されたノウハウ、カスタマイズ生産、長期にわたる安定性も同様に大切
スキャバルとプロダクション・パートナーとの強い結びつきももちろん大切ですが、三世代にわたる共同オーナーシップと日常的な経営の取組みも成功の秘訣であり、これらがスキャバルグループの哲学にぴったり合います。
歴史的な絆だけでなく、品質保証、市場の近さ、蓄積されたノウハウ、カスタマイズ生産、長期にわたる安定性も同様に重要です。スキャバルは生産過程の完全な管理が競争力を高めると強く信じています。
この信念に基づきスキャバルは、その技術(コンピューター裁断、オンラインシステム)と高い技能を持つ人材の両面で、Tailor Hoffに投資してきました。
スキャバル”MADE-TO-MEASURE(注文服)”の内側
会社に「神話」をもたらすものは?経営理念、企業運営の構造、それとも創業ファミリー?スキャバルにとってこれら3つ全て。しかも進化し続けています。
ヨーロッパの小さな服地商であったスキャバルは、高級紳士服地市場で国際的に飛躍的な活躍をするまでに発展しました。現在、従業員数は600名、12の会社を運営し、世界60ヶ国で事業を展開します。しかも、業界のトレンドに影響されず独自の理想を追求しています。
まず、世界が標準化する一方で、スキャバルはカスタマイズ化を進めました。人は一人一人が個性ある存在であり、その個性を尊重する権利に対して出費を惜しまないことを知っていました。当然ながら、スキャバルは最も成功した “personalisers”(個性化したブランド)のひとつになりました。
次に、他社が均一化して低コストの生産者に外注したのに対し、スキャバルはヨーロッパにとどまり縦の組織に統合させました。英国で高級生地を製造し、ドイツで ready-to-wear(既製)とmade-to-measure(誂え)の紳士服を作り、ブリュッセルに生地在庫を置き、イタリアで高級アクセサリーを製造し、全世界のお客様にこれらの製品すべてを販売しています。
スキャバルランド
スキャバル神話の中核は、ザールブリュッケン(独)にあるTailor Hoffのmade-to-measure(注文服)製造設備にあります。ここがカスタマイズ政策のエネルギーの源であり、全世界展開におけるパーソナライゼーション(個人化)と製品品質の推進役です。
Tailor Hoffを訪れるとその理由がわかります。クラフツマンシップと伝統の技能がシームレス技術やディテール処理と結びついているのがわかります。先進コンピューターシステムによって生地は工程を進み、高級紳士服が出来上がるのです。
Tailor Hoffでは、B2B顧客向けにインターネット上でのオンライン・オーダーシステムを開発するためにIT専門家と共同作業を進めています。最大のメリットは納期を10日~14日に短縮できることです。
どの製品もユニーク
Eメールやファックスで届いたオーダーはまずITシステムにエンコードされます。エンコードされたオーダーはそれぞれの服のDNAのようなものにあたり、システム内で唯一の独自性を持ちます。生産工程の間、服と一緒に進んでいく製造ラベルは、作業ステーションごとにスキャンされしくみになっています。一旦ITシステムに入力されたDNAにより、ユニークなmade-to-measureガーメントを創る際の、あらゆる裁断、縫製、プロセスを決定することができます。コンピューター制御デザイン(CAD)は裁断時の服地の最も効率的な最適利用を計算しまる。このデータが裁断室に送られ、自動化ITインターフェースがブリュッセルにあるスキャバルの在庫に発注をかけます。配達トラックは一日300キロを走破します。

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Tailor Hoffでは、B2B顧客向けにインターネット上のオンラインmade-to-measureオーダーシステムを開発するためIT専門家と共同作業を進めている
生産現場は最新鋭の自動車工場のようだ。カスタマイズされた注文、在庫ゼロ、部品のジャストインタイム・デリバリー、受注生産、短い納期など、すべてが品質管理測定と顧客満足度レベルで動いている。
「made-to-measureの比率が高いため、2週間の計画周期しかありません。」と製造部長Patrick Schudelは言います。「計画の観点から言うと、これはかなり厳しいといえます。シーズン・オーダーの20%でいくらかギャップを埋めることはできますが、それ以外は品質、コスト、納期のバランスをとる作業が延々と続きます。」
「この規模のmade-to-measureでは組織力が重要になります。今日ジャケット130着を増やして、土曜日には別枠でパンツの生産ラインを動かす。生産管理と計画は毎日チェックします。スピーディーな納品のために、いつもプレッシャーにさらされることになります。」
小売のパートナーであるスキャバルの哲学に沿って、全ての顧客は徹底的にそのシステムに慣れ親しまされていくのです。
伝統的な技術
熟練したテーラーの最先端のワークショップで生地の動きを追い、効率的かつ伝統的な方法で高級紳士服が作られる過程を見てみましょう。まず、135℃で到着した生地の収縮。製造工程が始まるまえに最大限収縮させます。これは、後で完成品がスチームプレスで更に縮むことを防止するためです。

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この作業は、製造ラベルから読み取ったデータを基に、コンピューター制御された刃がミリ単位で行います。昔は50個のカッターを使用していましたが、今では12台のコンピューターが替わりに働いています。裏地も同様に裁断。高価な機械の利用を最適化するため、Tailor Hoffでは6時から22時まで2チームのオペレーターに分かれて作業します。
それから縫製部門に移ります。カスタマイゼーションをクルーズ船に例えれば機関室にあたります。注文どおりに各部が合わせられて行きます。縫製は伝統的な方法、熟練した手がコントロールするミシン縫いである。製造ラベル、ポケットや裏地をも縫いつけます。
最も困難な作業は、スーツの身頃に袖をつける工程です。ここでは熟練した約20名の女性裁縫師が働き、一日に600以上の袖を縫いつけます。
品質管理
それぞれのお客様の要望 - ボタンにイニシャルを彫る、内ポケットに刺繍する、コントラストの裏地、スペシャル・ポケット等(100以上のオプションが選択できます) - を加え、品質管理に渡します。これはTailor Hoffにとって非常に重要な業務です。製造過程全体を通して常にチェックが入り、すべてが文書化されて毎日、毎週品質管理統計が作成されます。生産・管理部門が定期会議でこれらを検査、検討し、何か問題があれば迅速に修正されます。

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世界が標準化する一方でスキャバルはカスタマイズを進めた。
「我々の狙いは製造プロセスのデータと品質管理を改善し、品質の基盤となるプロセスと方法を極めることです。スキャバルの品質基準の向上が日々の目標です」とPatrick Schudel氏は言う。
服のアイロンがけは、身頃の表と裏を手作業で、袖と衿は注意しながら機械で。超細ウーステッド、カシミア、シルクなどのデリケートな生地は手作業のスチームアイロンを使う。
最後の検品が終わると、包装して、工場での受注後10営業日以内に出荷される。
Tailor Hoffの沿革
1936 ザールブリュッケンでHerbert Hoffが創業
1960 スキャバルが生地の卸を開始
1974 A Weber Moden GmbH & Co KGにより買収される
1976 スキャバルが既製服の取引先になる
1978 Tailor Hoffが誂え服を開始
1989 スキャバルが過半数株式を取得
2008 年間5万着の誂え服を製造
(写真)各種ボタン
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経営観
Tailor Hoffの三代目オーナーであるTim Weber氏が経営と生産を担当
「Tailor Hoffとスキャバルは1978年にmade-to-measure(注文服)の提携に踏み切りました。今日、我々はヨーロッパの市場をリードしています。
「高級紳士服を伝統的な方法で、CADなどの最新鋭の工業設備と技術を駆使して作ることにより、現在の地位を確立しました。スキャバルはヨーロッパで初めてSAPITシステムを導入した中規模企業です。
「私達が成功を収めたのは、ドイツに基盤を置くためお客様に近く機動性に富むためです。従業員はよく教育され士気が高い。技術を効率的に利用し、短い納期で高品質の服を提供することができるのです。」
ガーメント部門担当のMatthias Rollman氏はスキャバルの付加価値創出について次のように語る
「我々が生産するひとつひとつの製品が唯一無二です。10単位、20単位といった、かたまった生産はしません。すべてのカットが他とは違います。ヨーロッパオリジン、ヨーロッパで生産するためには、高度なカスタマイゼーション、品質、柔軟なタイミングが可能なのです。
「小売店に対しても特別なサービスを用意し、資本不足と在庫過多を解消する支援をしています。過剰在庫を押し付けないので業績を向上する手助けけができるのです。
「顧客関係の見直し、販売員やバイヤー向けのワークショップ開催、お客様への助言、採寸方法、誂え服を売る方法など。店舗単位面積あたりの売上の最大化、上得意客の維持などで手助けをします。
「誂え服で肝心なのは、品質、納期、ディテールの約束をきちんと守って納品することです。これらはすべてサービスの問題。スキャバルがカスタマイゼーションに成功しているのは縦に統合した組織のおかげです。服地も服も作っているわけですから。」
スキャバルグループCEOのGregor Thissen氏はカスタマイゼーションについて次のように語る。
「いつも冗談めかして言うのですが、誂え服作りの難しさを知っていたならば、この事業は始めなかっただろうと。製造チームにとっては、実に困難で複雑な作業です。それでも、スキャバルは難題に立ち向かうことができる、優れた誂え服メーカーとして認知されているという事実が大きな喜びになります。我々の社員はすばらしい仕事をし、高い評価を受けるにふさわしい。」
なぜ誂え服なのか?
1. お客様には独自のスタイルとカスタマイゼーションの要望がある。
2. 既製服で気に入るものが中々みつからない。個人化された高級服はやはり誂えに限る。
3. 採寸をする時、テーラーはまず標準サイズから始め、次にバリエーション(袖、足、ウエスト、胸まわり)を測る。残りはスキャバル次第…
(写真)Tailor HoffのMD、Tim Weber氏

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アジアのどこかで
銀座:自然にエレガンスが生まれる場所
ビスポークンが日本で最も名高いテーラーのひとつをご紹介します
私の考えでは、日本人男性には「インターナショナル・スーツ」が最もふさわしい
日本のビッグ
「1965~5年頃でしょうか。当時の私はまだ学生で、アルバイトとして父の店に立っていた頃、日本にスキャバルの生地が始めて紹介されました」
そう話す小林明は英國屋の二代目社長。銀座を、いや日本を代表する有名テーラーのオーナーである。
「地味なのに高い生地だなぁ、というのが最初の印象です」と笑みを浮かべながら振り返る。当時の大卒初任給が3万円の日本で、スキャバルがその時に発表した最高級生地で仕立てたスーツが50万円をつけていたことへの賛美である。そのスーツは間違いなく、当時の英國屋の最高峰にランクされていたのだから。
1960年代の日本は高度成長期。スーツに身を包み颯爽と街を行くビジネスマンは「ホワイトカラー」と呼ばれる新中間階層を形成して、日本の社会構造に革命をもたらした。
日常的にスーツを着る必要がある、この“サラリーマン”が街に溢れたことで、高級スーツとは一線を画す安価な既成スーツが街中に氾濫する。そのため高級仕立て服は、はっきりしたストライプや伝統的な格子柄など、誰が見てもそれとわかる目立つ色柄の生地が人気だったのである。
「ところがスキャバルの生地は、遠目に見ただけではじつに普通です。しかし近くで見ると、糸の色や色柄の選択がとても奥深い。もちろん手触りは、格別にすばらしかった。そして、この生地のよさを理解できる良質なお客様が英國屋には多かったのです」
「身だしなみが完璧であるためには他人の目を惹いてはいけない」と説いた、ボー・ブランメルの言葉など知る由もなかった日本の高級仕立て服愛好者たちの中には、派手な色柄を好んで着る人々がいた。武家社会・貴族文化の崩壊から100年を経て、日本には一億総中流との意識が蔓延したことから、こんな服飾観が生まれてしまったのだ。
「英國」
しかし英國屋の顧客リストに名を連ねていたのは、名だたる日本の名士ばかりだったことが幸いした。品格を備え、上質を知る顧客リストの面々は、日本の政治経済の中枢を担う人々であり、医師や弁護士など個人として成功を収めた粋を知る紳士ばかり。
「当店のお客様は、目立つべきは服ではなく自分自身のパーソナリティであることを理解していました。着る人を引き立てる英國屋の仕立て服こそが、自己アピールの最良のツールであることを知っていたのです」
求められたのは派手な色柄ではなく、ほんのりと感じさせる大人の品格を漂わせる、しっとりと上質なテキスタイル。それゆえスキャバルの人気が絶大なものであったことはいうまでもない。以後スキャバルは40年以上もの長きにわたり、英國屋の主力テキスタイルとして、今日まで愛され続けている。
「手前味噌になりますが、英國屋は当時の日本でスキャバルの生地の良さを引き出せる数少ないテーラーだったと思います。どれだけ生地がよくても、その風合いを生かす仕立てでなければ意味がありませ
んでしょう」と小林氏は話す。
かつてナポリに「ロンドンハウス」という名のテーラーがあった。1931年に創業したこの店はナポリ流のテーラーリングスタイルを生み出した祖と言われる。英国製高級生地を使った上質な仕立て服を連想させるに適した店名だったに違いない。王侯貴族、貿易商、企業家や俳優など、ナポリはもとよりイタリア中の成功を手にしたものたちがこぞって、この店で仕立て服を誂えたという。
英國屋もまたイギリスの国名を冠している。紳士服の正統を伝える仕立て服の店として1940年銀座に創業。欧化政策から60年足らずの日本に最高級の紳士服を供するテーラーとして生まれ、その地位は現在まで脈々と受け継がれている。
「英国やイタリア、フランスなど、それぞれの国に独自のスーツがありますが、日本人に相応しいのは、インターナショナルなスーツであると考えます。それは着る人を、もっとも美しく引き立てるべきスタイルです。そのためでしょうか、当店のスーツは特別な日のための一着としてご愛用される方も多いようです。国政に関わる重要な演説の席に、企業の経営方針を決定する席に、商談や縁談などの大切な場所に英國屋のスーツで望んだことで“うまくいったよ”とのお話を伺うのは、とても嬉しいことですね」
英國屋は国内に17店舗を構える。日本でこれほど多店舗展開する高級テーラーはほかにない。銀座に創業し、日本のテーラーの頂点にあるといっても過言ではあるまい。
しかし、その立場はあくまで裏方に徹している。主役はお客様というスタンスは創業時から変わりなく、小林氏の口から「英國屋のスーツは」という言葉は一度も聴かれなかった、あくまで主役はスーツではなく着る人であることを改めて感じさせる。
よい生地が入荷すれば顧客と工房を繋ぐ営業担当者が、すぐに動き出すのである。忍のごとく行動して、ぜひあの方に着ていただきたいと。服地を用意して、ただひたすら店で待ち続ける他のテーラーと異なり、英國屋が支持を集める理由に違いない。
「もうひとつだけ、英國屋がお客様に支持される理由をあげるとするならば、それは一店ごとに店主を置いたこと。たとえば銀座には3店舗を構えていますが、それぞれに個性的で魅力溢れる人物が店主を務めています。彼らと会話を楽しむためだけに訪れるお客様もいるほどです」
老舗と新進
銀座という街は、買い物にも、食事にも事欠かない。そしてそのすべてに、上質を備えている。世界中の一流ブランドが旗艦店を出店し、ここ数年でインターナショナルな街へと変貌を遂げた。しかし老舗の伝統も、きっちりと背筋を伸ばして海外メゾンと肩を並べている。観光地でありながら、しっかりと古くからの顧客を受け入れ、どの店も“一見さんお断り”のように高飛車な態度を持たないのは、同じ老舗の街でも京都とは異なる。
「明日は“銀座みゆき通りフラワーカーペット”というイベントなのです。朝から周りの海外ブランドのお店の方々と、チューリップの花びらを並べなきゃならんのですよ」と、地域振興にも深く関わる小林氏が言うように、この街に軒を連ねる店は、国内外資本、飲食・物販、ギャラリーを問わず手に手をとって銀座のために力を惜しまない。古い店も新しいブランドも、銀座を愛する人々が集えば、そこは家庭的なコミュニティとなる。この街を訪れるものもまた、老若男女、恋人同士もまた笑み溢れる家族のように。
「先ごろ、渋谷や新宿で成功を収めた若い人向けのお店も多く銀座にやってきました。でもね、銀座店にやってくる人たちは、やっぱりどこか違うのです。気品があるのですね、この街に集まる人たちは。この街の魔法なのでしょうか、背筋が伸びて品を纏ってしまうのです」
ああ、そういえばスキャバルの生地は銀座と似ている。さまざまな色柄を揃えつつも、そのどれもが豊かな品位を備えているではないか。

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世界のスキャバル
Ø遺伝子が鍵を握る
SØRストアはドイツ高級紳士服業界の誘導灯
マーケティングPR部長Thomas Knoerich氏がブランド成功の秘密を語る
SØRでは毎日がテーラーの日
今年はSØRとスキャバル提携40周年にあたるお祝いの年

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Q: Bespoken: SØRには長い歴史がありますね。
Thomas Knoerich氏: 創業者のHeinrich Ruscheが馬車に服地を積んで商売を始めた1897年に遡ります。彼の玄孫にあたるDr. Thomas Rusche(46) が会社を率いる直系4代目です。現在SØRはドイツ国内の主要都市で営業し、最近はリゾート地(Garmisch-Partenkirchen, Norderney, Timmendorfer Strand, Rottach-Egern, Stylt)にも進出しました。
Q: 市場での位置は?
SØRはドイツでも有数の高級紳士服店で、国内に40店舗を展開し全世界と取引しています。世界の一流ブランド(Brioni, van Laack, Scabalなど)を取り扱っています。
Q: SØRのビジョンが特別な理由は?
SØRは文化25%、精神25%、高級感25%、スタイル25%。魅力あふれる既製服の文化で顧客をとりこにする。我々は「第二の皮膚」のシンボルとして「服の遺伝子」という隠喩を使うのですが、この遺伝子により人々は高級生地や洗練されたカットを見分けることができる。ØはSØRと顧客双方の遺伝子配列の鍵なのです。
Q: SØRを鼓舞するものは?
広い意味での文化です。
Q: SØRの顧客はどのような人たちですか?
ひとつだけ共通点があります。それは、高級品がわかるということ。職業は医師やビジネスマンなど様々ですが、この点だけ共通しています。
Q: SØRにとって誂え服が重要なわけは?
顧客に誂え服のコンセプトに徐々に馴染んでほしいと思っています。これが弊社の市場での位置づけです。これが、当店が何者であるかという情報発信。既製服しか着たことがない顧客に誂えのシャツを一度試着していただいて注文を受ける。満足していただければ一着作ってみようということになる。次に、スキャバルの生地を使った誂え服へと進み、遂には誂えの常連客になる、という風に。
Q: 「誂えテーラーの日」をどのように組織しているのですか?
有望なお客様に案内状を出して、年に2回、約15店舗でスキャバルのイベントを実施しています。テーラーと顧客の接点はアポのみなので、時間をかけて個人的な接触をはかります。1日に5~10人のお客様に対応します。「SØRでは毎日がテーラーの日」という当店方針を発信する絶好の機会です。
Q: SØRでは婦人服の店も出店すると聞きました。
当店で取り扱うブランドの多くが婦人服ラインを持っています。SØR Womanで婦人顧客の増大する需要に対応したい。ご婦人は上質のスポーツウェアを求めて来店されることが多く、そこから新しい取引が始まります。
Q: 2009年のSØRの計画は?
均質的に更に拡大することが主な目標です。既存店の改良も、SØR Womanラインの展開も同様に重要。テーラード服を更に開発すると共に、欧州のドイツ語圏に事業を拡大したいと思っています。
Q: SØRとスキャバルの関係はどのようなものでしょうか。
今年はSØRとスキャバル提携40周年にあたるお祝いの年です。SØRでは仕事の仕方が非常に人間的で私の性に合っています。遺伝子に根付いたものがあるのです。深い友情で結ばれたRuscheとThissen両家の関係にも言えることです。
今日、Thomas Russche氏とGregor Thissen氏の世代が、相互の尊敬、友情、優れた製品への共感を持って共同事業をおこなっています。
スキャバルを扱うSØR店は、ドイツの男性と女性を断然素敵に見せる服で絶対的優位に立っていると言ってよいでしょう。
SØR概要
1875: Heinrich RuscheがOelde, Westphaliaで生まれる。
1991: RuscheがOeldeで初めて店を開く。
1956: Rusche家のDorisとEgonがクラシックなSØRコンセプトを開発。
1956年 5月17日: Egon RuscheがSØRの一号店(Herrenausstatter)をBielefeldに開く。
約220 2008年の従業員数
約60,000 2008年の常連客
約 250,000 SØR店で年間に販売されるアイテム数
約 40 SØRとスキャバルの提携年数
40以上 SØRの店舗数
30 SØRが店舗を置く場所
[写真] Dr. Thomas Rusche、SØR Rusche GmbHのオーナー兼CEO

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これぞスキャバル
メリノウール:ルネッサンス・ファイバー
「贅沢は必要が満たされたときにはじまる必要」とは、20世紀前半にガブリエル・“ココ”・シャネルが言った言葉。今日、世界中のデザイナーが、シンプルでスタイリッシュそして純粋さを持つハイ・ファッションを創った、この偉大なパリのデザイナーに共鳴しています。オーストラリアン・メリノウールのルネッサンス(復興)に完璧な環境。

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(写真) オーストラリアン・メリノウールの最初の働き手たち

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200年にわたる進化と革新を経て、今日オーストラリアン・メリノウールは世界のウールをリードしている。
スキャバルはオーストラリアン・メリノウールに受け継がれてきた美しさと品質の高さにかなり前から着目してきました。選別した飼育方法と熟練した牧羊技術のおかげで、オーストラリアは世界で最も洗練された天然糸を生産できるようになり、スキャバルの生地コレクションの素晴らしい供給源となっています。
しかし、メリノはクチュール界やビスポーク・ショールームにおける、時代の単なる流れではありません。今年、ドナテラ・ベルサーチ、サー・ポール・スミス、カール・ラガーフェルドらの大御所デザイナーも舞台裏でウールを使用して若手デザイナーをリードしました。
オーストラリアン・メリノに恋して
イギリスとオーストラリアン・メリノの恋は、イギリス-オーストラリア間で羊毛の取引が始まった19世紀初頭にまでさかのぼります。最初のメリノウール梱を携えてオーストラリアからイギリスに戻ったSamuel Marsdenが、1807年の上陸時に人間がその瞬間にまさに出会おうとしていた事に気づいていたとは思えません。
産業革命が世界中を一掃する中、英国産ウールは硬すぎて、サヴィルロウの仕立屋たちは服作りには不向きだと考えていました。彼等の優れた技術にふさわしい、より高い品質の服地を求めていました。ナポレオン戦争によりスペイン産メリノのイギリスへの供給が滞ったため、オーストラリアン・メリノとの緊密な関係がまさに始まろうとしていました。
今日、200年の進化と革新を経て、今ではオーストラリアン・メリノウールは世界のウールをリードしています。年々、牧羊術やブリーディング・プログラムが進歩を続け、オーストラリアン・メリノウールの品質と柔軟性が向上し、細番手のより柔らかな生地が作ることが可能になりました。
オーストリアン・ウール生産者が組織する世界的な研究・開発・革新・マーケティング機関AWI
(Australian Wool Innovation)は世界の一流紡績・織り業者と協力してメリノの天然の特性を生かした繊維技術の革新を進めています。これはオーストラリアン・メリノにさまざまな高級繊維をブレンドして最高級の生地を作ろうという試みです。
紡績前や後にハイテク仕上げをして生地を作ることもあります。食べこぼしや汚れをつきにくくするだけでなく、紫外線防止やバクテリアに対する抗菌性を持たせたり、また、微少量の(媚薬として知られる)ラピスラズリや、アロエベラ、エッセンシャルオイルといった天然物質を織り込んで、着る人をリラックスさせたり元気にしたりします。
[写真] 船積みされるメリノのウール梱(右) 伝統的な羊毛小屋(下)

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高級紳士服業界で需要が増えている、ファイン・メリノウールを供給できるのはオーストラリアしかないことがすぐにわかった。
成分分解され自然に還り、環境を破壊せず再利用可能な、地球に優しい、オーストラリアン・メリノウール。この天然ウールを使用した最先端生地が一流テーラーに供給されます。彼らは伝統的な仕立て技術と最新の革新的素材をバランスよく取り入れます。
船積みされるビスポーク
British Wool Textile Export Corporation(英国毛製品輸出協会)のPeter Ackroyd (ピーター・アクロイド) 氏は、オーストラリアン・メリノウールは英国ビスポークの伝統を補足するようになったが、独自性を発揮するようになったのは戦後サヴィルロウが復興を迎えた頃、最先端の流行が溢れていた60年代(Swinging 60’s)だったと語ります。
「より柔らかくなめらかな手触りの生地の必要性が高まり、オーストラリアとヨーロッパはこの目的のために共同で研究開発に取り組みはじめました。やがて、高級紳士服業界で需要が増えているファイン・メリノウールを供給できるのはオーストラリアだけであることがわかりました。」
昨今の消費者は起源や血統、耐久性を証明できない高級品を高価な値段を払ってまで購入しなくなりました。AWIは、最高級生地メーカーと協力して農場・織業者から顧客までの、より良い品質の確立に取り組んでいます。
農場でのウールに対する取り組み
カシミアに勝る柔らかさと、春と秋向けの軽量ガーメント用にスーパーファインウールを収穫するため、牧羊業者は彼等の品質基準に基づいて羊を丹念に選別します。
羊は最高品質の牧草を与えられ、絶え間ない管理の下に飼育されます。羊たちのストレスを最小限にするため牧羊犬をできるだけ使わず、群れに不安を与えないよう一番おとなしい牧羊犬達だけを放ちます。
環境意識の高いお客様に合わせて、世界の衣料市場の主流になりつつある「グリーンファッション」の精神を守ります。他のほとんどの繊維と比較してオーストラリアン・メリノは環境を壊さず再利用が可能な天然繊維であり、99%以上が広大な牧草地で生産されます。このようにメリノウールはシンプルに、太陽光と水と草から作られています。スキャバルの新作、”Four Seasons” (フォー・シーズンズ)にエコ・フレンドリーなウールが使用されています。この生地は仕上げ段階に、生地を清潔ですがすがしく保つ、最新の銀イ
オンテクノロジーを取り入れています。オーストラリアン・メリノは何百万年もかけてあらゆる気候に最も効率よく対応できるよう進化し続けた天然繊維です。自然がもたらすメリノの特性に匹敵する化学繊維はありません。
毎年、羊を傷つけないように背中から毛を刈り取ります。天然の耐久性、伸延性、弾力性に加え、メリノウールには生物分解性があります。
オーストラリアの牧羊家は羊とその環境のより良い保全策を常に研究しています。オーストラリアでは年間約300-400トンの清潔な認証されたオーガニックウールが生産されています。消費者の関心が高さに応えて、急激な増産が見込まれています。最近のオーガニックウールは通常のウールより10-20%割高で取り引きされています。
新世代のメリノのデザイン
近頃AWIに統合された、The Woolmark Company (ザ・ウール・マーク・カンパニー) は、50年前にカール・ラガーフェルドやイブ・サンローランら才能ある若手デザイナーを見出し後押ししました。
この伝統が近年復活し、AWIとイタリアのファッション業界がAWI Protégé Program (AWI保護プログラム) を立ち上げました。才能ある若手デザイナーを選び、フランカ・ソザーニ、ドナテラ・ベルサーチ、サー・ポール・スミス、カール・ラガーフェルドらが指導し、オーストラリア・メリノウールを使ったガーメントコレクションを創作するものです。
「わが国のメリノウールを世界の一流ファッションデザイナーに託すのは光栄なこと。業界と生産者は苦難の時代がありましたが、このプロジェクトが成功すれば苦労が報われます」と、AWIのCEOであるCraig Welsh氏は語ります。
[写真] オーストラリアン・ウールの繊維

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2009年春・夏
夢を紡ぐ人
生地に関してはかなり先から計画する必要がある。
スキャバルのデザインアシスタント、Nora Kramer (ノラ・クレイマー) が2009年春・夏コレクションについて語ります。

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男性はかっこよく見られたいと同時に、心地良くいたいもの。快適な贅沢さへの需要は強い。
インタビュー
Bespoken: クラシックからかなりファンシーなものまで、既に5000種類の生地があるスキャバルが、何故新作ラインを作っているのですか?
Kramer: お客様が更に幅広い品揃えを希望されるからです。スキャバルが世界に拡大して展開しているため、文化や気候の地域的な違いという一面もありますが、お客様自身がより多くの選択肢を求めているのです。デザインの特別性と同時にメイド・トゥ・メジャーの個別化も期待されます。2009年春・夏コレクションは、現行ラインを保ちながらフレッシュな色合いを加えています。市場トレンドを反映した面白い新デザインも創りました。
Q: どんなトレンドが参考に?
A: まず、引き続きより高い品質を求めるトレンド。ここ数年、売買されるウール品質はスーパー100’s、130’s、150’sといったように、どんどん高級化が進んでいます。我々の2009年コレクションは、されにこれを進めるものです。例えば、”Jet Set Super 150’s” (ジェット・セット) では洗練された33種類の新デザインが登場し拡大されました。とても明るい色合い、落ち着いたストライプ、ダークなフォーマルカラーなど。
第二に、男性はかっこよく見られたいと同時に、心地良くいたいもの。快適な贅沢さへの需要は高い。例えば、飛行機で移動中には快適さを求め、飛行機から降り立った時にはかっこ良くありたいのです。
そこで 既存の“Business Class” (ビジネスクラス) のスーツ地ラインに、50種類の新デザインを作りました。これには、少しストレッチがきいて非常に着心地の良い、平織りのスーパー100’s使いの”Travel Comfort” (トラベルコンフォート) も含まれます。また、手入れのしやすさ、着心地を高めるために、生地に撥水性を持たせる、ナノテクノロジー仕上げをしています。シャンパンも流れ落ちていきます!
カジュアルルックは快適さを求める声に答えるもの。2009年、スキャバルのジャケット・コレクションは新しいコンセプトです。高級繊維のリネン、シルクやコットンにカシミアをブレンドした、”Acapulco” (アカプルコ) は、とてもカジュアルな雰囲気を持つ真のラグジュアリーコレクションです。
スマートで光沢のある生地への需要も高まりつつあります。日本では常に人気の高い生地が、今ヨーロッパでも復活しつつあります。4種類のクオリティで、68種類のデザインのモヘアのフルコレクションを作りました。ダーク系のフォーマルカラーも含め、60% キッドモヘアと40% ウールの非常に洗練されたコレクションです。
Q: その他の新コレクションは?
他にも注目すべきコレクションが色々あります。まず、究極の”Lapis Lazuli” (ラピスラズリ) の新コレクション。ご存知ない方のために、青いラピスラズリの石を細かく挽き、スーパー150’sウールの糸に組み込みます。非常に贅沢な「ブルー・オン・ブルー」のスーツ地です。
ストライプやチェックではない、魅力的な夏らしい明るい色合いのパンツ地、ブレザー地、スーツ地向けの”Range of Plains”(無地)に力を入れています。美しいスーパー・ファイン・キャヴァルリー・ツイルの”the Royal Gabardines” (ロイヤル・ギャバジン) コレクションや、”Power Twist” (パワー・ツイスト) と呼ばれる、非常に細番手で耐シワ性の高い、高撚糸スーパー160’sがあります。
スキャバルでは多くの新作が開発されており、2009年春夏コレクションにはまだ他にもサプライズがあります。スキャバル独自の新デザイン、新色、新しいアイデア、どれもディテールと品質に妥協を許さないこだわりが共通しています。
2009年春夏スキャバル新作スーツ地
IMPACT (インパクト):スーパー130’sウール、60%ウール&40%シルクとスーパー150’sウールの3品質。カラフルでファンシーなデザイン。
ETON (イートン) スーパー130’s:明るいカラー、さまざまな織り、ヘリンボーンやクラシックなストライプを含む、約80種の新品番が揃った、スキャバルのベストセラー。
JET SET (ジェット・セット) スーパー150’s:高級品へのニーズに応え、拡張されたコレクション。明るい色合いから、洗練されたストライプ、ダーク系のフォーマルカラーまで。
BUSINESS CLASS (ビジネス・クラス):ファンシーストライプとマイクロ(極小)デザインの新作が50種類。軽くストレッチを入れた快適な平織りスーパー100’sの”Travel Comfort” (トラベル・コンフォート)を含む。ナノ・テクノロジー仕上げで生地に撥水性を持たせている。
MOHAIR (モヘア):ウール&キッドモヘア、モヘア&リネン&シルク、モヘア&ウール&カシミアブレンドを含む4品質からなる、68デザインのフルコレクション。
MONZA (モンザ) スーパー100’s:世界市場向けに価格を重視した定番コレクション。2009年はチェック柄、ベージュと明るいグレーが新しい。
LIFE STYLE (ライフスタイル):ヨーロッパのプレタポルテ市場向け。12~14種のさまざまなクオリティ。
LAPIS LAZULI (ラピス・ラズリ):スーパー150’sウールと、細かく挽いたラピスラズリを使用した、18種類の「ブルー・オン・ブルー」デザイン。
RANGE OF PLAINS (レンジ・オブ・プレインズ):夏のパンツ、ブレザー、スーツ向けの”Royal Gaberdines” (ロイヤル・ギャバジン) :スーパー150’s、スーパー130’s、スーパーファイン・キャバルリーツイルのほか、高撚糸を使った防シワ性の高い、スーパー160’sウールの”Power Twist” (パワー・ツイスト) がある。
スキャバル新作ジャケット地
100% WORSTED-SPUN CASHMERE (ウーステッド・スパン・カシミア):280gの最高級クオリティ。デザインは31種類。
ACAPULCO (アカプルコ):スキャバルの新コンセプト、デラックスカジュアルを表現。リネン、コットン、シルク、カシミアをブレンド。
TREND (トレンド):スーパー130’sウールや50%シルク&50%ウールのクラシックなクオリティ。非常に明るい色合いからダークカラーまでの29種類のデザインで展開。

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